ゴマフアザラシは日本の水族館動物園で最もポピュラーなアザラシだ。本来、オホーツク海やベーリング海といった北海道よりも北の地域のアザラシなのだが、海氷上で繁殖をするために、流氷に乗って北海道周辺にまで回遊してくる。
生まれたばかりのゴマフアザラシの赤ちゃんは、全身が真っ白あるいは淡い黄色をした新生児毛に覆われていて、海氷上での保護色となっている。新生児毛は2週間程度で抜け落ち、その後はゴマフの名前どおり胡麻斑模様の毛が現れる。
ゴマアザラシと称する人がゴマフアザラシと正しく言える人よりも多い。ゴマアザラシと勘違いするきっかけとなったのは、マンガ「少年アシベ」のゴマちゃん人気のせいだ。しかしおかげで、それまではパッとしなかった水族館のゴマフアザラシの人気が急上昇することとなった。マンガの脇役キャラクターによって、水族館の本物がメジャーになったのは、水族館人として嬉しくもあり寂しくもある。
ゴマフアザラシに会える水族館
ゴマフアザラシを飼育しているのは、水族館だけでも30館以上あるが、まず、中でもぜひ見ておきたいオススメの展示を紹介する。
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