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オウサマペンギン(キングペンギン)と会える水族館

オウサマペンギン
ペンギン目ペンギン科コウテイペンギン属/体長90cm前後
オウサマペンギンの写真/長崎ペンギン水族館
(写真:長崎ペンギン水族館のオウサマペンギン)
オウサマペンギンは、水族館のスター的ペンギン。1m近い背丈と、クチバシや頭部の美しい色彩でひときわ目立つ存在だ。コウテイペンギンが手に入りにくい現状では、唯一の大型ペンギンとして極地ペンギンの展示に欠かせない。
極地ペンギンではあるが、南極大陸にはほとんどゆかりはなく、南極の周囲にある亜南極の島々の、さらに流氷の流れてこない海岸や草地などで繁殖をする。
長崎ペンギン水族館では、前身の長崎水族館のときからペンギンを飼育し、冬場には屋外飼育場の太陽の下で飼育する「長崎方式」という飼育方法を開発した。その折りにオウサマペンギンに運動がてら館内を行進させたところ、これがペンギンの健康によかったばかりでなく、それまで動かないペンギンに物足りなさを感じていた観覧者に大人気となった。
その後この人気を狙って、オウサマペンギンのパレードは、全国の水族館で取り入れられることとなった。元祖である長崎ペンギン水族館では、秋から春にかけての寒い時期だけのパレードだが、北海道など夏も涼しい地域では年中通してオウサマペンギンのパレードが公開されている。
オウサマペンギンに会える水族館
=写真はクリックで拡大します

オウサマペンギンに会える水族館は各地域にあるが、やはり本場、プールが広くて深い長崎ペンギン水族館がオススメ。年中行進を見せてくれるのは登別のマリンパークニクス。極地ペンギン水槽が新しくて見やすいのは、関東では鴨川シーワールド、八景島シーパラダイス、エプソン品川アクアスタジアム、東北では男鹿水族館GAO、関西では海遊館、東海では豊橋総合動植物公園のんほいパーク。
尚、オウサマペンギンは、ここに上げた動物園以外の動物園でも数多く飼育されている。
※コウテイペンギンとオウサマペンギンについて→コラム「オウサマペンギンとコウテイペンギン
長崎ペンギン水族館(長崎県)
旧長崎水族館時代から、11種のペンギンを飼育してきた実績があり、現在も国内で飼育されている11種のペンギンのうち8種類140羽と一同に会うことのできる水族館。
ペンギンの水槽としては世界一と思われる深さのある水槽に、水深300m以上に軽々と潜ることのできるオウサマペンギンが潜水する姿は圧巻。
元祖オウサマペンギンのパレードは、11月下旬~5月上旬に日中の屋外飼育をする際に行われる。
長崎ペンギン水族館のガイドへ
オウサマペンギンの写真/長崎ペンギン水族館
水深4mのペンギン水槽は他にない
オウサマペンギンの写真/長崎ペンギン水族館
抱卵中のオウサマペンギン(抱いているのは擬卵で、本物は孵卵器で育てられている)
北海道・東北でオウサマペンギンに会える水族館
(動物園)

登別マリンパーク ニクス(北海道)
  ペンギンパレードが毎日行われている。
旭川市 旭山動物園(北海道)
  動物園ながらペンギンのトンネル水槽が有名
男鹿水族館 GAO(秋田県)
マリンピア 松島水族館(宮城県)

関東でオウサマペンギンに会える水族館
鴨川シーワールド(千葉県)
エプソン 品川アクアスタジアム(東京都)
横浜・八景島シーパラダイス(神奈川県)

東海・北信越でオウサマペンギンに会える水族館
伊豆・三津シーパラダイス(静岡県)
下田海中水族館(静岡県)
南知多ビーチランド(愛知県)
豊橋総合動植物公園 のんほいパーク(愛知県)
  動物園ながら極地動物館は水族館仕様。
  ペンギンは多い。
二見シーパラダイス(三重県)
  施設は小さいが目の前まで近づける。
越前松島水族館(福井県)
  敷地の奥にオウサマペンギン館。

西日本でオウサマペンギンに会える水族館
海遊館(大阪府)
城崎マリンワールド(兵庫県)
アドベンチャーワールド(和歌山県)
  コウテイペンギンなど南極ペンギンから、
  オウサマペンギンなどの亜南極のペンギンまでずらりと。
マリンワールド 海の中道(福岡県)
長崎ペンギン水族館(長崎県)
オウサマペンギンの写真/登別マリンパーク ニクス
ニクスのペンギンパレード
オウサマペンギンの写真/旭山動物園
旭山動物園のペンギントンネル
オウサマペンギンの写真/旭山動物園
オウサマペンギンの親子(旭山動物園)
オウサマペンギンの写真/男鹿水族館 GAO
水中のオウサマペンギン(GAO)
オウサマペンギンの写真/鴨川シーワールド
柔らかい体(鴨川シーワールド)
オウサマペンギンの写真/エプソン品川アクアスタジアム
飛ぶ!(エプソン品川)
オウサマペンギンの写真/八景島シーパラダイス
涼しさいっぱい(八景島シーパラ)
オウサマペンギンの写真/豊橋総合動植物公園 のんほいパーク
美しい色彩(のんほいパーク)
オウサマペンギンの写真/城崎マリンワールド
整列(城崎マリンワールド)
 
オウサマペンギンとコウテイペンギン
多くのみなさんが、オウサマペンギンを見て「あ、コウテイペンギン!」と言う。それほど似ているのだけれど、そもそもオウサマペンギンとコウテイペンギンが別の種類であることを知らない人が多い。さらに、オウサマペンギンとコウテイペンギンの英名である、キングペンギンとエンペラーペンギンも水族館によっては普通に使われているので、つごう4種類の名前が入り乱れてごちゃごちゃになっているようだ。

この状態には水族館の思惑も一役かっている。オウサマペンギンはコウテイペンギンと近縁のコウテイペンギン属ではあるけれど、南極大陸や南極半島では繁殖しない。つまり動物の持ち出しなどを禁じた南極条約とは関係なく移動されるペンギンであり、比較的暖かいところでも飼育や繁殖が可能なため、南極以外に生息する唯一の大型ペンギンとして、世界中の水族館や動物園で需要が高いペンギンなのだ。
さて一方で、一般来館者は、「南極」とか「北極」という最果ての地に強く惹かれる。さらに南氷洋での捕鯨が盛んだった日本では、「ペンギンと言えば南極」の常識がすっかり定着している。
ということは、普通のペンギンよりも南極のペンギンを展示した方がはるかに人気も高いだろう。そこで水族館では、冷房完備のペンギン水槽を設置し、オウサマペンギンやジェンツーペンギンといった亜南極のペンギンを飼育し「極地ペンギン」として展示したのだ。

たいていの観覧者が、「極地ペンギン」の名の水槽で、他のペンギンとは明らかに違う色の付いた巨大ペンギンを見ると、「これこそ南極にいるペンギンだ」と思ってしまう。それでコウテイペンギンとオウサマペンギンの区別がなくなってしまうのだ。
実のところ、水族館側でも、その誤解をあえて否定するような「ここにいるのはコウテイペンギンではありません」とか「オウサマペンギンは南極には住んでいません」といった表示もしない。(積極的に欺こうとしているわけじゃなく、極地のペンギンであることを知ってもらうことの方が先決であるという意味なのだとご理解いただきたい)
とまあ、そんなようなワケで、オウサマペンギンとコウテイペンギン、そしてキングペンギンとエンペラーペンギンは、同じ種類であるとか、種類は違っていてもみんな南極に住んでいるとか思われてしまっているのだが、とりあえず下に整理しておく。

オウサマペンギンとキングペンギンは同じで「王様」、王様は亜南極に住んでいる。
コウテイペンギンとエンペラーペンギンは同じで「皇帝」、皇帝は南極に住んでいる。


コウテイペンギン
その他の亜南極のペンギン:ジェンツーペンギンマカロニペンギン
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