(写真:八景島シーパラダイス/ドルフィンファンタジーのカマイルカ)
カマイルカは、水族館のイルカショーで、バンドウイルカとともに主役を演じるイルカだ。なにげなく見ていると、どちらが出ているのか、どこで入れ替わるのかさえ気にしていない方が多いのだが、バンドウイルカよりも小型で、より高くジャンプをしているのがカマイルカ。
カマイルカのジャンプは、とにかくすごい。実際にはバンドウイルカの到達位置とはそれほど変わらない(水族館では6mくらい)のだが、体が小さいために見た目は空に打ち上がったと感じるほどだ。
カマイルカの「カマ」は、背ビレの形が「鎌」に似ているために付けられた名前だ。何もそんな小さな部分で名前を付けなくてもいいのにと思われるだろうが、水族館の無かった時代、海上でイルカを見ると背ビレだけが目立つ。その背ビレを見て、「おっ、鎌が出た」となるのは実に自然な命名だったのだ。
カマイルカは動作があまりにも素早いので、ショーをしているカマイルカに模様がついていたことを憶えている人は少ないだろう。しかしよく見れば、流れるような美しい模様が、体全体をおおっているのがわかる。
最近は、ショーやパフォーマンスの時間以外に、水中のカマイルカと会うことのできる水族館が増えているので、カマイルカの体をおおう美しいラインもご覧いただきたい。