ゼニガタアザラシは、ゴマフアザラシの親戚と言っていいほど近縁のアザラシで、「陸上繁殖型ゴマフアザラシ」という呼び方もあるようだ。ゼニガタアザラシには5亜種があり、北太平洋と北大西洋の沿岸に広く分布している。
日本で見られるゼニガタアザラシの生息域は、千島列島から北海道にかけてで、ごく一部のゴマフアザラシの群体を除けば、唯一日本国内に定住し繁殖をする海獣でもある。もちろん、北海道のどこででも見られるわけではなく、襟裳岬など太平洋側の限られた場所にのみ定住場所がある。
ゼニガタは銭形に由来し、体の模様が、銭形平次の投げ銭のような穴あき銭に似ていることからつけられた。ゴマフアザラシに比べると、白黒のコントラストがはっきりと出た豹柄のようで、アザラシの漢字「海豹」はもしや銭形アザラシのことではないか…とも思う。
ゼニガタアザラシに会える水族館
日本にも定住するアザラシとはいえ、日本での生息数は900頭程度と少ないので、飼育している水族館も多くはない。ほとんどが北海道に集中している。
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