(写真:二見シーパラダイスのアッカンベーするミナミゾウアザラシ)
ゾウアザラシには、キタゾウアザラシとミナミゾウアザラシがいて、国内で飼育されているのは南極を望む島々に生息するミナミゾウアザラシ。
ミナミゾウアザラシは、鰭脚類の中で最も巨大な海獣だ。現在飼育されているメスでも、体長約3m体重400kg超の巨体だが、第二次性徴によりオスは超巨大化し、野生のオスには体長6m 体重4トンにも達するものもいる。陸上の動物ではゾウに次ぐ巨体だ。
ゾウ+アザラシの名前は、体の大きさだけによるものではなく、成長したオスの鼻が巨大化し、垂れ下がった様子がゾウの鼻を思わせるからである。
ゾウアザラシはアシカの仲間たち以上の大規模なハーレムを持つアザラシで、繁殖期になると、体、鼻ともに巨大化したゾウアザラシのオスたちが、ハーレムの縄張りを奪い合うための激しい闘いを繰り返す。1頭のオスが100頭以上のメスを独り占めすることもある。
巨大な目は、海底深くに潜るときに役に立つと思われる。エサを獲るために通常300m~1000mの深さまで30分ほども潜り、最高では1700m、2時間以上の潜水が可能とされている。
ミナゾウとは…
新江ノ島水族館に飼育されていたオスのミナミゾウアザラシの名前で、2005年に11歳で死亡した。
体長4m体重2トンの巨体に、大きなドングリ眼と大きな鼻、そしてヒトにも他のアザラシにもやさしい性格で、たいへんな人気者だった。
在りし日のミナゾウ。